作者からのメッセージ

就学前の子どもたちへ

いつも、誰に絵本を読んでもらっていますか?
どんな絵本が好きですか?
パパ&ママといっしょに、ピッケや仲間たちを主人公に、あなたのおはなしを作ってみましょう。文字を入れる、プリント絵本を作るなど難しいところは、パパ&ママに手伝ってもらいましょう。
そしてあなたの絵本ができあがったら、いつも絵本を読んでくれているパパ&ママに、心をこめて読んであげてくださいね。

小学生以上の子どもたちへ

本屋さんで買ったり図書館で借りる絵本、今日は自分で作ってみましょう。
「ピッケのつくるえほん」を使えば、あなたが絵本作家です。
あなたの物語やメッセージを、ブラウザ絵本で、あるいはプリント絵本にして、大切な家族や友だちに届けましょう。

大人の方へ

幼い頃に、たくさんの「嬉しい・楽しい」を味わうことは、人生を歩んでいく大きな力になると思います。
「ピッケのつくるえほん」が子どもたちに届けたいのは、刺激的な面白さではなく、深い喜びや信頼する心です。
物語は、心の食べ物。物語を自ら紡ぎ味わうことは、生きる力と思いやる心を育て、子どもたちの人生を豊かなものにすることでしょう。

1995年1月17日、神戸は大きな震災に見舞われました。
灯りの消えた真っ暗な闇の中、地球が怒りをあらわにしたかのようなむきだしの傷口を走る車窓から、変わりはてた町並みを眺めるとき、どうしようもない喪失感に襲われました。
でもその直後、でも大丈夫と思える何かがみぞおちのところに、沸々と湧き上がってきたのです。
自分でも思いもよらぬことで、この根拠のない「でも大丈夫」は、一体どこからきたのだろうかと不思議でした。
その源泉は、幼い日に両親から授かった有形無形の愛情でした。
両親から注がれた愛情のおかげで、自分を肯定し人を信頼し未来を信じる「大丈夫」が私の根っこにあるのだと気づきました。
それは、普段は顔を出しませんが、人生の困難に出あったとき、さいごのところで支えてくれます。 そのことに、私は深く感謝しました。
幼い頃に、両親やそれに代わる人の愛情に包まれ、良質の「嬉しい・楽しい」を味わうことは、子どもたちの生きる力になります。
物語を創造することは、良質の喜びです。それが両親と共に過ごす時間であるなら尚のこと。
未来を生きる子どもたちに「大丈夫」の源泉を育てることに、ささやかであっても役立ちたいと、 「ピッケのつくるえほん」を作りました。
世界中の子どもたちが、喜びと信頼に満ちた豊かな人生を送れるよう願いをこめて。

2009年3月
朝倉民枝

  
© 2001 Tamie Asakura